ランドセルトレンドの中心!「天使のはね」と「フィットちゃん」は何が違う?
ランドセルの2大ブランド、セイバンの「 天使のはね 」とハシモトの「 フィットちゃん 」。
OEM製品(ブランド名だけかり、製造は他社へ委ねつくった商品)ではこの2つ(天使のはね版・フィットちゃん版)のバリエーションをラインナップとして用意するブランドが多いことから、人気を二文していることがわかります。
どちらもランドセルと背中の隙間をなくし、安定することで背負いやすくなると、役割は同じ。しかし、如何にして安定感を得られるかに違いがあります。
この2つの部品に焦点をあて、その違いを分析し、わかりやすくまとめました。
まずはセイバン天使のはねとフィットちゃんの特徴についてそれぞれ解説していきます。
どうして体にフィットするの?フィットちゃんの効果とは?
ハシモトの「 フィットちゃん 」。高い評判からなんだかよさそう…と人気急上昇中ですが、どうしてからだにフィットするのかを説明できる人は少ないハズ。「フィットちゃん」の機能・仕様について説明します。
1.フィットちゃんの鍵は‘ 背カン ’
「 背カンってなに?どこ? 」というぐらい、ランドセルで地味な部分。フィットちゃんはこの‘ 背カン ’で肩ベルトの角度・動きをコントロールし、自然な姿勢で楽に背負えるよう開発しました。
2.フィットちゃんの‘ 軽く体感できる ’を大学機関と協力し数値化
フィットちゃんは信州大学繊維学部と協力し、数値化が難しいといわれる‘ 軽く感じる ’体感具合を測定することに成功!後ろでなく下方向へ重心がとれることで肩への負担を減らし、イザという場合でも走りやすく危険から回避することができます。
また背中クッションの素材に着目し、通気性に優れた素材エアーフレッシュを採用することで夏場でもむれずに快適に背負える環境をつくりました。
背中と接触する面積を大きく残すことで、フィット感をキープしているのが特徴です。
3.肩ベルトが別々に動くから背負いやすい・おろしやすい!
ランドセルを背負うとき、おろすとき、肩腕ずつベルトにとおすから別々に動くことで使用感をアップ!
1番負担のかかるベルト穴の強化など、地味な部分も丁寧につくられています。またランドセル全体で1番型崩れしやすいマチの強化も実装しています。
フィットちゃんは‘ 背カン ’で、ランドセルが背中にフィットする条件 「 肩ベルトの角度 」をコントロール!また通気性のよい素材を採用することで、背中と背中クッションの接触面を広く確保しながら安定感も得られる効果を実装しています。そして左右別々に動作する肩ベルトは、自然な動きを生みだす大切な部分といえます。
- 手入れしやすい軽量クラリーノ素材を採用
- 軽い・安全・背負いやすさに定評がある
- リーズナブルで相場平均的な価格帯が主体
- 品質の良い工場生産だから製造数も豊富
種別 | 本革クラリーノ混合・工房系 (コードバン・牛革製品は在庫のみ) |
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価格帯 | 39,900~58,000円(税込) |
保証 | 6年品質保証付 (送料無料・ランドセル貸出制度有) |
特典 | ・連絡ファイル、ピカピカフィットちゃんミニ フットちゃんソフトストラップ、筆箱、雨よけカバー |
素材 | クラリーノ (牛革・コーバン※在庫のみ) |
デザインラインナップ | 男:11、女:10、兼用:1 男:スポーティ、女:装飾刺繍 |
カラーバリエーション | 大( 2~10色) |
背カン | フィットちゃん |
重量 | 約1,131g |
大きさ | A4クリアファイル A4フラットファイル※一部 |
その他の特徴 | 持ち手、オートロック、安全ナス管 |
公式サイト | https://www.fit-chan.com/ |
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どうして背筋がピーンとなる?セイバン天使のはねの特徴とは?
セイバンの「 天使のはね 」。弘道兄さんのCMでポピュラーになりましたが、どうして背筋がピーン!と伸ばせるかを説明できる人は少ないハズ。「 天使のはね 」の機能・仕様について説明します。
1.‘ 天使のはね ’ は、目に見えていない!?
天使のはねは肩ベルト自信ではなく、肩ベルトの内部に実装されている樹脂製の固定版のこと。この固定版で肩ベルトがうえにもちあがり、背中とランドセルに隙間ができないから背筋が伸びるという効果が得られます。
2.からだとのフィット力は肩ベルトの形・ひねピタ・ぴたっこ・背中のクッションで実現
背筋が伸びる効果に深い関わるのある、からだとのフィット感。
セイバンではからだにフィットする形状として3D肩ベルトと呼ぶ、湾曲したラインを採用。
腰付近にはひねピタと呼ばれる、天使のはねと同じ樹脂製固定版を内蔵し、脇腹への食い込みを抑えるため金具にもひねりを加えています(ぴたっこ)。
また百貨店モデルに限定されますが、背中のクッション‘せみね’の凹凸した形状も背中とのフィット感を向上させ、荷物の重さを均等に分散する効果があります。
3.からだの真ん中にランドセルの中心がくるから安定
背筋を伸ばすことができる効果は、からだの真ん中にランドセルを常に背負うことができることからも実現しています。この作用は肩ベルトが左右同時に開く原理から成りたっています。
背筋ピーン!は‘ 天使のはね ’と呼ばれる固定版だけじゃなく、肩ベルトの形状や金具、背カンでコントロールする肩ベルト左右の動きかたも関係していることがわかります。
- 知名度が高く、ランドセル全学年シェアNo.1
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種別 | 大手ランドセルメーカー クラリーノ工場系 |
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価格帯 | 48,600円~70,200円(税込) |
保証 | 6年品質保証付 (修理期間中のランドセル貸出制度有) |
特典 | ・uni文房具セット(鉛筆1ダース、赤鉛筆2本、消しゴム、 下敷き、色鉛筆24色、筆箱、ポンキー12本、パワフルネーム) ・楽天スーパーポイント付与 |
素材 | クラリーノ |
デザインラインナップ | 男:5 女:5 男:パワフル、女:エレガント |
カラーバリエーション | 小( 3~5色) |
背カン | 天使のはねオリジナル |
重量 | 約1,149g |
大きさ | A4クリアファイル、A4フラットファイル (10ラインナップ中2つ) |
その他の特徴 | ワンタッチロック、持ち手 |
公式サイト | https://www.seiban.co.jp/ |
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天使のはねとフィットちゃんを様々な観点で比較
ポイントごとに天使のはねとフィットちゃんの違いを比較しました。
そもそも「 天使のはね 」「 フィットちゃん 」ってなに?
それぞれの名称はランドセルのブランド名ですが、「天使のはね」、「フィットちゃん」という名前に実は意味があります。
天使のはね:肩ベルトの付け根に内装された樹脂製の特殊部品(プレート)のこと(がっちり固定させるイメージ)。
肩ベルトの根本はまっすぐ立ち上がり、肩のラインに沿ってカーブする(ゆるやかな傾斜の圧縮ウレタン素材のものはラクパッドと呼ばれる)。背カンと肩ベルトを合わせて‘天使のはね’。
フィットちゃん:肩ベルトの角度を体に沿う湾曲形状(根元25℃)で立ち上がるようスプリングで固定し、ランドセルと背中を密着させる背カンのこと。両肩を背中3ポイントでランドセルを支える(おんぶするようなイメージ)。
「 天使のはね 」「 フィットちゃん 」のコンセプトの違いは?
天使のはね:肩ベルトが左右同じ方向に連動、常にからだの中心にランドセルがくるから安定する。走りづらいが、姿勢は正しくキープされる。フィットちゃん:肩ベルトの左右バラバラに動き、自然な動作で走りやすい(非連動)。
「 天使のはね 」「 フィットちゃん 」どんな効果があるの?
天使のはね・フィットちゃん( 同じ効果があります ):肩ベルトが持ちあがり、からだにフィット。体感重量が軽く感じる。
「 天使のはね 」「 フィットちゃん 」姿勢の考えかたについて
天使のはね:ベルトの面積が広く、肩にかかる負担が少ない。
フィットちゃん:下方向・垂直に力が働き、肩・腰の負担が少なくなることで自然な姿勢に(肩にはある程度、負担がかかる)。
「 天使のはね 」肩ベルトに実装された‘ ひねピタ ’と‘ぴたっこ’
からだにフィットさせる目的のため、体格のよい子にとっては窮屈に感じてしまうことが多い機能です(セイバン製でも採用していないラインがあります※より密着度を高めるラインもあります)。
ひねピタ:からだの線にあわせ変型し、からだのラインにフィットする。肩ベルトの下部がひねった形状になる内蔵プレートのこと。
ぴたっこ:金具にもひねりを加え、脇腹にくいこんでいたい!ということを防止する。ひねピタに合わせたひねりのある金具部品。
オプション効果としてフィットちゃん(背カン)は、髪の毛を挟みにくいことがあげられます(肩ベルトの左右非連動によるこもの)。
背中のクッションの違いは?
「 天使のはね・せみね 」はフィット感、「 フィットちゃん 」は通気性と快適さを重視(どちらも二重分散機能を果たしています)しています。
天使のはね:背中にフィットし、ゆるやかな凸凹がからだにかかる荷物の重さを均等に分散する
※百貨店モデルのみ実装された仕様
フィットちゃん:通気性に優れたエアーフレッシュを採用し、ウェーブ形状(波形)がからだにフィットしながらむれにくく快適に。
天使のはねとフィットちゃん、どちらのランドセルを選べば良い?
「 天使のはね 」に「 フィットちゃん 」、どちらも良さそうで悩んでしまう…運営者も同じ気持ちです。
人それぞれに好みがあるように、ランドセルにも‘ 背負い心地 ’が違いもの。
とても難しい話でしすが、運営者自信が双方の機能・仕様を細かく分析した結果は…わたしは フィットちゃんを選びます。
その理由は、以下のとおりです。
- 肩ベルトを持ちあげる作用を背カンでコントロールしている
- 肩ベルトに内蔵した樹脂製固定版は使用感が劣る
- 背中クッションと背中があたる部分が広く、安定感を感じる
- その際課題となるむれを、背中クッションの素材で解消している
- 姿勢をまっすぐ矯正すること以上に、自然に背負えるコンセプトに共感する
- 万が一、走らなくてはいけないトラブルに遭遇した場合、より走りやすい仕様が良い
- 数値化された背負い心地など、専門機関との共同開発が納得でき、安心できる
- 天使のはねの背中クッション「せみね」は百貨店モデルにしか実装されておらず、通気性を向上させるために汗とりせあてを用意する必要がある
※上記はあくまで運営者自身の私見となりますので、参考意見としてとらえてください。
まとめ~各社のコンセプトの違いが選ぶヒント!
「 天使のはね 」はCMのとおり、背筋をピーンと伸ばせる効果を期待しており、「フィットちゃん」は自然な姿勢で自由に動きやすい効果を期待しています。
ランドセルを背負う際、肩に1番負担がかかります。
背カンも重要ですが、こどものからだにぴったりに調整されているかが1番大切。
身長の伸びしろが大きい中~高学年、こどもは自覚することはまだ難しい時期。
親が気にかけランドセルを背負ったときの姿勢をみてあげましょう(伸びしろが大きいこどもには、背負いながら肩ベルトの長さを調整することができるハネッセルもお勧めです)。
「 天使のはね 」は肩ベルト(ひねピタ・ぴたっこ)でからだへのフィット力を強化し、「 フィットちゃん 」は背中にあたるクッションの広さでフィット力を強化している(その際、課題となる通気性の向上も対策している)。
よく耳にする‘ウィング背カン’も天使のはね、フィットちゃんに並ぶシェア率。機能は両肩非連動なので、フィットちゃんと同じ作用(似た動作)となります(異なる点は、肩ベルトの根本がまっすぐというところ)。
また猫背ぎみのこどもには天使のはねか?という質問を多くされます。
わたしは、こどもが背負って気に入ったほうを勧めます。理由はランドセルは猫背を矯正する目的ではないから。限られた時間、使い勝手やデザインの好みなど、猫背の矯正以上に優先しなくてはいけないことがあります。
セイバン(天使のはね)vsハシモト(フィットちゃん)ブランドで悩んでいる場合、型崩れの補強が違うので参考まで。
セイバンがフレーム補強(崩さないことを前提とし、箱部分が硬い)構造なのに対し、ハシモトは三位一体の形状記憶ワイヤー(大マチ部分の弾力が、崩れても元に戻す)構造となっています。
根本の発想が背カンと似ていますよね!(セイバンは生真面目で硬い、ハシモトは柔軟でソフトな印象)