このページではお子さんの通学・下校途中の安全対策について、ランドセルの機能面から確認していきます。
通学中はちゃんと守られている?ランドセルの機能面からみる安全対策についてランドセル各社で特徴的な安全対策についてまとめます。
一定の衝撃で壊れるフッカー(ナスカン・フック)
ララちゃんランドセルの安全フッカー
ララちゃんランドセルのフッカー(ナスカン)は「 安全フッカー 」という名で、フッカー自体に30kg~50kgの衝撃を受けると壊れ、ランドセルから分離する構造になっています。
これはランドセルのフッカーひひっかけた荷物による、巻き込みを防ぐ目的の仕様。
ここで気になるのが、他社のランドセルはフッカー(ナスカン)にどのような考えを持ち、製造しているかという姿勢です。
本ページでは、各社のフッカー(ナスカン)に対する各ブランドの見解をまとめてみました。
- 安全フッカーは30kg~50kgの衝撃で、フッカー部分が壊れ外れる仕様になっている
- フッカーは外れた場合、保証期間内に限りフリーダーヤルで無料でとりよせ簡単にとりつけすることが可能
フィットちゃんランドセルのフック
- フッカー(安全フック)に荷物をかけることで、全身のバランスを崩すため重いものをかけるのは好ましくない
- 全身のバランスを保つため、ランドセル両側面にフックをとりつけている(均等にひっかけることでバランスをとれるようにしている)
- 万が一、安全フックに負荷(約20kg)がかかると取れるようになっている
鞄工房山本のナスカン
- フッカー(ナスカン)は、負荷がかかっても外れないようにしっかりと取り付けられれている
- 大マチ幅を一般的なランドセルよりも広い11.5cmでつくっており、ナスカンは使わず、ランドセルの中に荷物を収納するつかいかたを推奨している
フッカー(ナスカン)による安全対策ポイント
上記のとおり、各社フッカーに荷物をさげること自体を推奨していません。
フッカーは以前から実装していた機能として、飾りのような名残的存在として残っており、実用的な部品ではないのが最近の事情。万が一の補助的部品となっています。
確かに、周りの小学生を見ても、ランドセルに収納し切れない荷物は別の手持ち鞄で補っている姿をよく目にします。
フッカー(ナスカン・フック)はとてもちいさな部品ですが、事故に巻き込 まれる要素として重要とも言えます。
一定の衝撃で外れる仕様は‘安全’と思われがちですが、そもそもフッカーに物をさげない使い方がベスト。ランドセルの中に収納しきれない荷物はフッカーではなく、手で持ち運ぶつかいかたがマストです。
暗い夜道で発揮してくれる光に反射して危険から守る‘反射鏡’
ランドセルに実装されている‘反射鏡’。新入生(小学1年生)のときは黄色のカバーが義務付けられ(意味がないのでは…)と思う声を聞きますが、1年生の下校時間は早めのため心配いりません。
フィットちゃんランドセルの反射素材は?
4方向(冠・両側面・肩ベルト)のどこから見ても反射材がついており、自動車や自転車のライトに強く反射する
鞄工房山本ランドセルの反射テープ
ランドセル両側面に実装している白い反射テープが、光を反射する(一部を除く)
ララちゃんランドセルの反射鋲
冠とランドセル側面の反射鋲が、光を反射する(一部を除く)
反射鏡の効果は?
反射鏡は暗い時間帯に効果を発揮すると思われがちですが、薄暗い日や雨の日など視界が悪いときにもこどもの存在を知らせてくるので、あるに越したことはありません。
反射鏡は‘万が一’のときの保険的存在ですが、あるに越したことのない機能です。
理想はやはり、フィットちゃんランドセルのように冠・両側面・肩ベルトと、どの角度からも光を反射できることですが、気に入ったランドセルに実装されていない場合、キーホルダーなので補う工夫もすることができます。
上記のとおり、肩ベルトに実装されていることが少ないため、反射鏡機能がついている防犯ブザーを選ぶと、通学中の安全対策を高めることができます。
普及している防犯ブザー(防犯ベル)ランドセルにはどこに・どうやってつかう?
最近のランドセルに必ず実装されている…といっても過言でない防犯ブザー。
大音量で周囲のひとへ教えてくれる携帯式のブザー、ということは百も承知ですが、ランドセルのどこにさげ、どうやってつかうのか、正しい使用方を教えられる親はごくわずかです。
そこでこのページでは学校への通学をより一層安全な時間にするため、防犯ブザーのつかいかたをまとめます。
1.防犯ブザーのランドセルへの正しいつけかた
防犯ブザーは、ランドセルの肩ベルトに実装するフックがついていることが一般的です。
中でもフィットちゃんランドセルの肩ベルト には、反射鏡も備わっており、ブザーをつけると同時に視界の悪い中、前方からでもこどもの位置を知らせる役割も果たせると定評があります(反射鏡の詳細はこちら)。
一般的には右利きの場合、左側の肩ベルトに実装するとより防犯ブザーの紐を引きやすいといわれます。購入予定のランドセルの肩ベルトにどこに防犯ブザーのフックが実装されている確認し、準備する必要があります。
2.防犯ブザーの音と効果
防犯ブサーの音は、微振動する小鳥の声が大きく、反復する音はサイレンに聞こえます(参照:(公)全国防犯協会連合会)。
防犯ブザーは緊急時しか作動させないため、どんな音か知らないひとが多いのが現状。そのため実際に作動しても( なんの音だろう… )( サイレンのようだけど、誤作動かな? )と、援助へ駆けつける人が少ない課題があります。そのため防犯ブザーだけでなく、こどもの喚起を認識できる地域住民の認識も重要となってきます。このような現状から、防犯ブザーには事件通知以上に、犯罪行為の露呈を強く警戒している犯罪者の退散を促す効果のほうが高いと言われています。このような背景から、防犯ブザーを携帯していることをより強調できる手段(告知シールなど)が、防犯率を向上できると言えます。
3.防犯ブザーの選び方
国で定めた基準があり(全国防犯協会連合会が推奨)、 この基準にクリアした防犯ブザーには優良マークが貼られています。人気キャラクターをあしらったデザインも増えていますが、音色・音量が統一されておらず、防犯ブザーであるかの判断が難しいことから基準が定められました(平成18年11月策定)。
- 音色:高い周波数と低い周波数を繰り返す変動周期をもつこと。
- 音量:85dB以上とすること。
- 連続吹鳴時間:連続して吹鳴させた場合に、表示音量の90%以上の音量が20分間以上保てること。
- 操作性:引き紐(ひも)あるいは押しボタン等の操作は児童が容易に操作できること。
上記の内容から、こどもには以下の条件を充たした防犯ブザーの購入が必要です。
- 国(全国防犯協会連合会)推奨の優良マークがついていること
- ボタン操作が単純で、簡単に押せるもの(ひも状のひっぱるタイプが主流)
4.防犯ブザーのつかい方
国が推奨しする品質だから安心!という考えかたは間違っており、確かな品質でも正しく使用できているかがこどもを犯罪から守る大きな分かれ道になります。過去に、優良マークが設置されているにも関わらず、
落下による衝撃で故障した事例が問題にもなっています。月に1度、正しく作動するかチェックすることが大切です。
特に音がちいさく減少している場合は、電池が消耗のしている可能性があります。
そして大切なのが、こどもへの使い方を教えること。多くの親は誤作動を警戒し‘ 万が一 ’と使用するハードルをあげてしまいますが、ここが問題。
いざ使用する深刻な場面に遭遇しても、こどもは(つかってはいけない)という警告でブザーを押すことをためらってしまうのです。
少しでも違和感を察知した際、思い切ってブザーを作動させるつかいかたこそ、真の効果を発揮できるポイントです。
大切なこどもを誘拐などの犯罪から守るため、警察や教育委員会でも推奨されている防犯ブザーの携帯は重要だといえます。
より防犯率を向上したい家庭では、携帯電話や警備会社会社が運用しているサービス( セコムのココセコムなど)も利用率が年々増えてきています。
ランドセルへの実装方法は‘ランドセル販売会社’の取り扱い説明書、 防犯ブザーの取り扱いは‘防犯ブザー販売会社’の取り扱い説明書を熟読し、正しい使用方法を把握することが大切。(ウチの子に限って…)が1番危険な発想で、どんなに力の強い子でも、事件に巻き込まれる危険性を頭にいれ、油断することなくしっかりとメンテナンスして見守りましょう!