B型肝炎訴訟の給付金請求の相談におすすめ法律事務所4選【口コミ・安い費用・実績で比較】

このページではB型肝炎に関する基本的な知識からB型肝炎訴訟の内容、そして給付金について解説しています。多くの法律事務所が展開しているB型肝炎給付金請求のおすすめの方法も解説します。

B型肝炎とは?

B型肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)によって引き起こされる感染症で、主に血液や体液を通じて感染します。

感染経路としては、母子感染、性行為、注射針の使い回しなどが知られています。B型肝炎ウイルスHBVに感染すると、急性肝炎から慢性肝炎、さらには肝硬変や肝癌に進行するリスクがあり、日本では国の推計で40数万人(国の推計)の感染者数がいると言われています。なお、日本肝臓学会では世界で3億5000万人の感染者、日本では100人に1人程度(130万人以上)は感染しているとも推計しています。

ウィルスに感染するだけでは発症しないケースもあり、子どものころから共存していることで無症候性キャリアの方も一定数います。

慢性B型肝炎になると、ウイルスが体内に長期間残存し、持続的に肝臓を炎症させるため、肝機能の低下や肝臓の組織破壊を引き起こします。

参考:肝炎ナビ

参考:肝炎情報センター

B型肝炎訴訟とは?

B型肝炎訴訟とは、日本で集団予防接種や医療機関での医療行為においてB型肝炎ウイルス(HBV)に感染した人々が、国や医療機関に対して損害賠償を求める訴訟です。

この訴訟は、主に1948年以降から1980年代にかけての国民が法律(予防接種法等)によって幼少期に強制された集団予防接種において、複数の人々に同じ注射器が使用された結果、多くの人がHBVに感染したことが発端です。

これらの感染被害者は国から何の救済を受けることなく、将来の発症の不安(キャリア)や高リスクな疾病に苦しんできました。

B型肝炎訴訟は1989年に札幌地方裁判所に5名の患者が幼少期の集団予防接種とHBV感染被害とに相関関係があるとして提訴したことに始まります。

その後、原告の思いは届かず少額な賠償金を支払うのみで完全な救済はされていませんでしたが、後続の訴訟が全国に広がったことを受けて日本政府は2011年に和解合意し、被害者に対する補償を開始しました。この当時、民主党の菅直人総理が遺族・原告に謝罪しました。

基本合意が成立し賠償金などの枠組みは作られましたが、訴訟に参加する被害者は、キャリアとしての生活、治療、慢性肝炎など苦しめられてきた方それぞれの治療状況に対する適切な医療支援と経済的補償を求めており、個別の解決には時間がかかるケースが多いです。この訴訟は、医療過誤や政府の対応に対する重要な問題提起となっています。

参考:B型肝炎給付金(厚生労働省)

参考:B型肝炎訴訟の手引(厚生労働省)

B型肝炎で給付金を請求できる条件と請求金額について

B型肝炎の給付金の請求については法律(特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法)の期限とされている2027年3月31日までに請求する必要があります。2021年6月に特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法がありましたがそちらが改正されて現在の2027年までという形となっています。

参考:特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法

B型肝炎の給付対象者とは?

対象の条件 要件 備考
一次感染者
(集団予防接種を受け感染した人)
  • B型肝炎に感染している方
  • 集団予防接種等(予防接種およびツベルクリン反応検査)を受けた方(7歳までに)
  • 母子手帳や接種痕等で予防接種を確認できる方
  • 母子感染や集団予防接種以外で感染していない方
対象期間(昭和23年7月1日~昭和63年1月27日)に集団予防接種等を受け、B型肝炎ウイルスに持続感染した方
二次感染者
(感染した母親から生まれた子ども)
  • 母親が上記一次感染者の要件をすべて満たすこと
  • B型肝炎ウイルスに持続感染していること
  • 母子感染が確認できること
母親が一次感染で母親から子どもへ感染(母子感染)した方
遺族の方
(相続人も対象)
  • 一次感染者として集団予防接種等が原因でB型肝炎ウイルスにかかり亡くなった方
  • 二次感染者として母親からの母子感染で亡くなってしまった方
亡くなったご家族に代わり、ご遺族(相続人)でもB型肝炎給付金の給付を受けることが可能です

給付金額一覧

病態 給付金額 条件・備考
死亡・肝がん・肝硬変(重度) 3600万円 発症後20年を経過していないこと
死亡・肝がん・肝硬変(重度) 900万円 発症後20年以上経過
肝硬変(軽度) 2500万円 発症後20年を経過していないこと
肝硬変(軽度) 600万円 発症後20年以上経過、現在も治療中の方
肝硬変(軽度) 300万円 発症後20年以上経過、現在は治癒した方
慢性B型肝炎 1250万円 発症後20年を経過していないこと
慢性B型肝炎 300万円 発症後20年以上経過、現在も治療中の方
慢性B型肝炎 150万円 発症後20年以上経過、現在は治癒した方
無症候性キャリア 600万円 発症後20年を経過していないこと
無症候性キャリア 50万円、検査費用等 発症後20年以上経過

無症候性キャリアとは、無症状で肝炎に関わる症状がない方でB型肝炎にかかっている方です。現在は症状が出なくても将来発生する可能性があるため早期診断と給付を受けることが大切です。検査費用等も別途給付を受けることが可能で「慢性肝炎等の発症を確認するための定期検査費」、「母子感染防止のための医療費」、「世帯内感染防止のための医療費」、「定期検査手当)」これらの費用も請求、給付可能です。

この他、給付に係る手続きで弁護士費用等も請求可能となっています。訴訟等に係る弁護士費用として上記給付金額の4%に相当する額、特定B型肝炎ウイルス感染者であることを確認するための検査費用、特定無症候性持続感染者への費用などが対象です。

また、給付金を受け取った後に症状が悪化してしまった場合でも追加給付が可能となっています。例えば慢性B型肝炎から肝がんになってしまった場合、発症から20年経過していないようなら1250万円と3600万円の差額で2350万円の追加給付も可能です。病態が進行したことを知ってから5年以内に請求することが条件になります。

参考:ベリーベスト法律事務所

B型肝炎給付に関するセルフチェック

ご自身がB型肝炎の訴訟請求で給付対象となるかイマイチわからない、という方でも以下のセルフチェックポイントをご確認ください。

当サイト「マネーセレクト式」セルフチェックで該当、もしかしたら該当するかもしれない、ということなら確認できるなら今すぐ専門の弁護士に問い合わせしてみてください。数千万円の給付金が支払われる可能性があります。

  1. 病院でB型肝炎と言われたことがある
  2. 家族がB型肝炎である、もしくはB型肝炎で亡くなった
  3. 昭和16年7月2日以降の生まれである
  4. 学校で集団予防接種を受けたことがある

上記1または2が該当される、つまりB型肝炎であるなら集団予防接種または母子感染で感染されたケースがほとんどのため給付金を請求出来る可能性が高いです。

3,4のどちらも該当する場合はB型肝炎に感染する可能性があった方になりますので、人間ドックや健康診断で肝炎に関わる症状が少しでもあったようなら病院で詳しく調べてもらうことをおすすめします。万が一、肝炎に関わる症状があるなら詳細にチェックして給付金を受け取れる可能性も高まります。

これらの点について、もしかして自分は対象?とわからない方でもB型肝炎の給付金請求を行う専門の弁護士に相談してみることをおすすめします。

口コミや解決実績で選ぶB型肝炎訴訟・給付金請求に強いおすすめ事務所4選

ここではB型肝炎訴訟・給付金請求を専門に行なっているおすすめの法律事務所を紹介します。

主に口コミで良い評価のあった事務所や、安い費用で対応してもらえる事務所、相談件数並びに解決実績数の総合評価でおすすめの事務所を4つ紹介します。

ベリーベスト法律事務所なら相談・解決実績多数でスピード対応だから安心

B型肝炎訴訟のスペシャリスト集団と評されるベリーベスト法律事務所は日本国内でも相当数の訴訟対応を行っている実績があります。

全国対応で相談を受け付けているだけでなく、全国に支社が70拠点以上ありますので実際に面談するのも他事務所と比べて便利です。

https://bkan.vbest.jp/

B型肝炎の訴訟・給付金請求にかかる費用相場

法律事務所へ給付金請求を依頼する場合、以下のような費用がかかります。

費用項目 費用相場
相談料 無料
着手金 無料~数万円
調査料 無料~実費
成功報酬 給付金額の20%弱~
基本報酬 数万円

法律事務所によって相談者側に請求される費用は異なりますので依頼する前に必ず確認するようにしてください。

なお、国から給付金の追加分として弁護士費用も給付されますので、B型肝炎に対する給付額に加えて、弁護士費用も別途追加で給付されます。実際に給付される金額は給付金額の4%と定められています。

例えばB型肝炎の給付額として最大の3600万円(死亡・肝がん・肝硬変(重度)、発症後20年以内の場合)となりますので、3600万円の4%の144万円が追加で給付されますので、総額では3744万円となります。

弁護士費用の相場では3600万円給付となった場合に給付額の20%が成功報酬として支払いが必要になりますので748万円の支払い、相談者側の手残りは2996万円となります。

一見、法律事務所への支払う報酬額は多いと感じるところですが、ほぼすべての請求業務を担当してもらえますので手間もかかりませんし、国との手続きもすべて対応してもらえます。そして相談者側からの支払い実質ありません。給付額内からの相殺で支払いすることになるので金銭的負担がないのもメリットです。

B型肝炎訴訟・給付手続きの流れ

B型肝炎の訴訟と給付金請求に関する法律事務所を通じた手続きの流れは以下の通りです。基本的にどの法律事務所へ依頼しても同様の流れになります。

  1. 法律事務所のB型肝炎専門相談窓口から問い合わせする
  2. 専門スタッフと面談日程を決める
  3. 面談時もしくは事前に簡易アンケートや医療に関わる資料を提示する
  4. 法律事務所へ給付金請求を正式依頼する
  5. 法律事務所側で訴状を作成し国へ訴訟手続きを行う
  6. 給付金請求及び和解交渉を行う
  7. 和解の成立
  8. 給付金の送金手続き、事務所への成功報酬支払い

大まかな流れは以上の通りですが、時間のかかる医療情報の提示など事務所によって順序が異なる部分もありますので相談後から給付金請求手続きの流れは必ず確認しておきましょう。

また、B型肝炎の訴訟で法律事務所への支払い報酬額は事務所によって異なります。実際に正式な依頼、契約を行う前に費用がどの程度かかるのか確認しましょう。

特に着手金が発生するような場合は支払いのタイミングも確認してください。

多くのケースでは成果報酬型になっていますが、実費として費用が発生する場合もありますので細かい費用も必ず確認してください。

B型肝炎の訴訟と給付金に関するよくある質問

B型肝炎の訴訟を法律事務所へ依頼するときによくある質問と回答をマネーセレクト目線で詳しく噛み砕いて解説していきます。

依頼して国と和解、給付金を受け取れるまでの期間はどのくらい?

概ね1年前後の期間を要します。B型肝炎を患った資料や集団予防接種を受けた記録など細かい部分を遡上に記載するので資料集めに時間がかかることが多いです。

訴訟から和解、給付金の支給の手続きは多くの相談者が行っていることなので流れ作業にはなりますが、国側の手続きにも時間がかかるため総じて1年間はみておいたほうが良いでしょう。

その間にもB型肝炎の症状で苦しむこともあるかと思いますので焦らず治癒を念頭に進めるのが良いでしょう。

B型肝炎の症状が出ていない場合も訴訟、給付金は受け取れますか?

B型肝炎の症状が出ていない無症状の場合でもキャリアとして医療機関から診断されているようであれば給付金を請求できます。

あくまで現時点で症状が出ていないだけの可能性もあるので、B型肝炎の訴訟、給付金請求手続きを行ってください。

給付金額は症状や発症してからの期間で異なりますが、思い疾病を患った場合は追加の給付金を受け取れますので安心してください。

B型肝炎訴訟・給付金請求まとめ

以上がB型肝炎訴訟に関するまとめになります。

B型肝炎は集団予防接種を受けた方の多く、数百万人~1千万超規模の方が感染する可能性があったわけで、B型肝炎は身近なものであるにも関わらず訴訟の問題が出て初めて明るみになったことが多くあります。

訴訟と給付は弁護士事務所に依頼するのが手間もかからず訴訟給付手続きを代行してもらえる形となり、ほぼ確実に給付できるよう対応してもらえますのでメリットが大きいです。

どの法律事務所でも訴訟、給付手続き自体は対応してもらえますが、スピード感のある対応や細かい手続きのノウハウ、交渉対応などB型肝炎訴訟を専門に対応している法律事務所がおすすめです。

その中でもなるべく手残りが多く残り、手続きもスピーディ、丁寧に対応してもらえる事務所がおすすめです。

これから相談してみようという方は当ページでB型肝炎訴訟に関する基本的な知識を頭に入れた上で相談するとよりスムーズで理解が進みます。

参考文献

牧村和慶

株式会社Crepas 代表取締役
マネーセレクト著者・監修者。お金に関わる分野の取材活動を通じて、債務整理、カードローン、節約など問題解決に尽力している。